市場調査や顧客調査でよく行われるアンケート調査ですが、設問の意図や背景をしっかりと把握しておかないと思わぬバイアスがかかってしまうことがあります。
バイアスのかかったアンケート結果をもとにマーケティングを行えば、それは間違いなく失敗への進んでしまいます。
今回はアンケート調査のフローから気を付けたいポイントを整理していきたいと思います。
アンケート調査の種類
まずはアンケート調査を行う上で、どういった調査を行いたいのか、どんなアウトプットが欲しいのかを考えるためにアンケート調査の種類についておさらいしていきます。
定性調査
定性調査とは、数値やパーセンテージ、数量では表せないユーザーの質量データを知るために行う調査のことです。
WEBアンケートなどでも行うことはありますが、どうしてその考え・結論に至ったのかを紐解くのが難しいため、基本的にはデプス調査やグループインタビューなどのユーザー調査が行われることが多くあります。
定量調査
定量調査とは、数値や数量で表せるデータを取得し、集計・分析する際に調査のことです。
主な手法としては、WEBアンケートがあげられます。定性調査よりも大規模かつ低価格に、しかも短時間で調査することが可能です。
一方で、どうしてその回答に至ったのかという本質的なところは定量調査では判断出来ないため、定性調査と併せて行うことをお勧めします。
アンケート調査で特に気をつけたい3つのこと
アンケートでの調査結果を元に新規施策や改善方針を策定するに当たっては、その結果が正確なものであることが大前提となります。そのため、正しい結果を得るために以下の点に気をつけながら調査していきましょう。
(1)専門的な用語を含まないこと
アンケート調査の回答者は一般ユーザーを対象とすることが多いと思います。その場合に自社で使っている業界用語だったり、専門的な用語を用いてアンケートを実施してしまうと、ユーザーはその意味を理解できずに正しい結果を得ることができません。
ユーザーの言葉に咀嚼してからアンケート設計を行うようにしてください。
(2)ダブルバーレルにならないこと
ダブルバーレルとは、一つの質問の中に二つ以上の問いを入れてしまうことで、本来聞きたい趣旨から回答がずれてしまうため、注意が必要です。
例えば、「あなたがiPhoneを使う理由は、最新の機能性だったりデザインが気に入ってるからですか?」という問いかけをしてしまうと、ユーザーはデザインが気に入っているだけなのか、最新の機能を重視しているのか、はたまたその両方なのかが見えなくなってしまいます。
必ず一つの問いかけには一つの質問だけにしましょう。
(3)回答を誘導させないこと
質問の中に回答を誘導するような情報を入れ込んでしまうとバイアスがかかってしまい、正しい回答結果を得られません。例えば極端ですが以下のような設問は避けるべきです。
「先月発売された最新のiPhoneは過去最高販売台数を記録しました。あなたが使用しているスマートフォンは次のうちどれですか?」
問いかけはあくまで中立的に設計することで、正しい回答結果を得られることにつながります。
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